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【姿勢矯正治療の真実】猫背・身体の歪みは実際どの位改善するのか?:Posture correction(hunched back)

多くの患者様が姿勢の悩みを抱えて当院を来院されますが、その中でもっとも多い訴えが『猫背(hunched back)』です。

皆さん、“将来、背中は丸まりたくない。老けて見えるのは嫌だから…”と、一生懸命背筋を伸ばす事を心がけているようですが、そのために逆に腰痛や肩こりを悪化させているケースと良く出会います。

姿勢矯正の分野は専門家によって正しい姿勢の定義が分かれ、治療法も玉石混交としています。

また中には安直に背筋を伸ばすことだけを謳った誤った姿勢矯正法が横行しているのも現状です。

本来の姿勢矯正治療は美的観点だけでなく、痛みの無い快適な身体になる観点が重要です(背筋が伸びても体が痛ければ表情は曇り、本末転倒です)。

今回、運動学的観点から正しい姿勢を追求し、実際の患者様が姿勢矯正治療どの位身体の歪みが改善するのか検証してみました。 

良い姿勢に対する‶よくある誤解”がさらなる症状の悪化を引き起こします

テレビなどでよく、きっと腰痛持ちではないであろう指導者?が良い姿勢として、「背筋を伸ばし、胸を張って、顎を引いて」的な説明をしているのを見かけます。しかし長年の腰痛の末に、仕事を辞めなければならないところまで追い込まれ、そこから自力で腰痛を治した私の経験では、良い姿勢、正しい姿勢はこれと全然違います。

私は子供の頃から、姿勢が良いねと良く褒められていました。空手を習っていたこともあり、背筋を伸ばし胸を張っていることが男らしいというか、かっこいいと信じていて、いつも姿勢を正していたように思います。しかし腰痛になってからはそのような姿勢を取ると腰痛はどんどん悪化していきました。

実際の臨床で出会う腰痛や肩こりの患者様も背筋を張り、胸を張っているような患者様の方が、俗に言う“猫背”の方より深刻な症状を抱えているケースが圧倒的に多いです。

私は正しい姿勢に対する大きな誤解をテレビなどでもっともらしく、安易に報じられていることに深刻な危機感をおぼえます。

人間だけがおかしな動機で不自然な姿勢をとっている

人間の背骨にはS字状のカーブがあります。この自然なカーブによって様々な衝撃は緩衝され、関節がたわむことで椎間板に栄養が行き渡るようになっています。

この“神様が設計した自然なカーブ”を見た目が老けて見られたくないからと、無理に変えると、様々な問題が生じます。

動物界で背骨の自然なカーブを自ら崩し、不自然な背骨で活動しているのは多分人間だけです。S字状のカーブは人間が無理なくスムーズに活動するために進化の過程で得られたものなのに、それに逆らっては健康を害します。

そもそも見た目だけを追求した姿勢は、肩凝り、腰痛を引き起こし、痛みや不快感で顔の表情を曇らせ、逆に美しささえも損なうのです。

見た目にも健康にも良い、体に無理のない姿勢は背骨で作るのではありません。つまり背骨を反ったり、胸を張ったりして作るものではないのです。

正しい姿勢のポイントは『骨盤を立てること』:立っているだけで体幹の筋トレになります

良い姿勢を作る際、意識すべきは骨盤です。骨盤を立てることが最も重要な要素です。

しかしこの“骨盤を立てること”が苦手な患者様がいらっしゃいます。きっと生活の中で骨盤を立てることがなく、どうやったら良いのか感覚的に掴みにくいんだと思います(このような方が慢性の腰痛や肩こり・頭痛を抱えています)。

でも根気強く、治療院で鏡を見ながら一緒に骨盤を立てることを練習していくと、多くの方が腰痛や肩こりから解放されます。

骨盤を立てて立っているだけでも相当な体幹の筋トレとなるんです(私の腰痛日記7:正しい姿勢の作り方⇒詳しくはコチラ)。

患部の治療はもちろん、姿勢からしっかり変え、新しい姿勢を得ることが長年の辛い痛みから解放されるための重要なカギなのです。

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【投稿者の経歴】

糸日谷 哲章 【イトヒヤ テッショウ】

保健医療学修士/理学療法士/柔道整復師/
シン・インテグレーション認定施術者

運動学的観点から痛みの発生原因を追求し、難治性疼痛に特化した治療を行う

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いとひや整骨院

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