6.開業前に「やっといて良かったなぁ」と思うこと
自分が開業を本気で意識したのは、ある本を読んでからだったのですが…。
その本は今となってはブラック企業の代名詞となったワタミグループ創業者・渡邉美樹社長が書いた『夢に日付を!』という本。
内容をざっくり言うと、
夢を叶えるには、それが実現する予定日を先に決めちゃって逆算して必要な行動を取れっていうもの。
ワタミって聞くと悪いイメージあると思うんですけど、目標を達成するノウハウについては、学ぶべき内容もあったりして…
この本が独立開業の役に立ったのは事実。
私の場合だと
①「いつか開業する」じゃダメだから「5年後の何月何日に開業する」って先に決めてしまう。
②5年後に開業するには、今年、この資格を取って、翌年、こんな勉強をして…
③ってことは1月は股関節の勉強をして、2月は実際に開業した人の話を聞きに行って…
って感じで、5年間にやるべき事を細分化して、毎月の行動計画を立てたんです。
すると「今日は何しよっかなぁ…」といった受け身的な過ごし方から、
「今日はこの本を読んで、この勉強をして、こんな一日にするぞ」って感じに変わって、一日の密度がグッと上がったんです。
特に良かったのが、「自分の命をどう使うのか?何を自分の使命として生きるのか?」ってのを開業5年前に、たった一日だけど真剣に考えたこと。
前は『自分の生きる使命」なんていうと、占い師とかに「あなたにはこれが向いている」とか勝手な事を言われ、「そうかそれが俺の天職(使命)なのか」的に感じる、いつか誰かが教えてくれるモノって考えていたんですけど、
その本では「自分で自分の使命を決めちゃえ」ってな話があって、
それならば、自分で自分の命の使い方を決めちゃおうと思い、ある日、喫茶店で日がな一日、ペンとメモ帳を片手に真剣に考えてみたんです。
自分はどんな時に幸せを感じ、今後もどんなことを軸に生きれば幸せなのか?
逆にどんな状況だと不幸で、苦しんでしまうのか?
そこはカッコつけず、正直な自分の気持ちを書き出してみたんです。
私の場合、モテたいとか、お金持ちになりたいとか、そういう俗的な事も確かあったと思うですけど、
本当に幸せだと感じた時って意外とそういうんじゃなくて、
誰かの役に立てたって感じた瞬間だったり、
「前はこんな場面でなら絶対怒ってたのに、今は大丈夫じゃん。」とか「前は四十肩治せなかったけど、今は治せるじゃん」とかいう、『自分成長してるぞっ』て感じられた瞬間に言い知れぬ喜びを感じてるなぁと。
で、苦しいのは、「俺の方が凄い」的な露骨な競争心を見せる人の中で生きていくことが苦しい…。
負けん気は人一倍強いのに、図太くないから言われたら言われっぱなし…(そのストレスをバネに無理な頑張りをしちゃって)。
だから一人黙々と仕事している時が一番、心穏やかでかつ能力を発揮できるなぁと当時は思っていました。
そんなんをまとめると自分が幸せでいるには
誰かの役に立てているって実感し、自分の成長を日々感じつつ、人と競争せず、独自に技を黙々と追求し生きていくこと
そんな『自分に必要な幸せの条件』みたいなものが見えてきて、「おっ、じゃ独立開業って悪くないじゃん」ってなったんです。
で、自分自身が深刻な腰痛を克服し、今までも散々整形疾患の勉強をしてきたわけなんだし、痛みを取ることでなら少しは人の役に立てるし…。
じゃあ自分の使命は「人の痛みを取る」ってことにしようと。
「痛みに苦しむ人のために自分の命(知識・技術のすべて)を使うって生き方もいいじゃんか」って感じに自分で使命を決めたんです。
この使命は、開業後も何度も自分を救ってくれて、
患者さんが来なくて、自分の気持ちがブレそうになっても、「人の痛みを取ることが俺の使命って決めたんだから、儲かろうと儲かるまいと、不安だろうと何だろうと、とにかく痛みを取るための勉強、努力を続けよう」と思い、踏ん張れたんです。
自分の命の使い方を真剣に考える
これを開業前にやっておくのってホント大事。
やってみると意外と「これがホントに自分の本心?」って感じに迷うもんなんですけど、良いんです!!
その時に浮かんだ『とりあえずの使命』でも良いから決めると人生の方向性が定まってきますよ。
とりあえずでも使命を決めると、日々の時間の使い方、人との関わり方なんかに方向性が出てくるんで、人生の展開が早くなるんです。
今度、オンラインでそんな「自分の使命を考える」って感じの企画をやろうかなぁ…。
こういうのって1人でやるのも良いんだけど、何か背負っちゃってどうもやる気がしないなんて人は、みんなでやると良かったりするんです。
数年前に、一度だけPT仲間同士でやったんですけ、その時の体験で人生の方向性が決まった人もいたんですよ。
もしやるなら4月が良いかと思っていますが、皆さん、興味あるかなぁ…?
- 投稿者: gairai_itohiya
- 独立開業