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5.お金の話

はじめに

お金の話ってちょっと嫌なんですけど、開業する以上考えなければならない問題ですよね。

 

そろばんを弾いて、売り上げ予測したからって予想通りになるもんじゃないし

逆に数字を気にし出すと、毎日に悲壮感が漂っちゃうから、自分は出来るだけ意識的に考えないようにしています。

でも、経営である以上は、ある程度の目安を持つことは大切。

 

開業して一日何人の患者様を治療すれば最低限の生活(病院勤務時代と同じくらいの生活)が成り立つのかを知って、少しだけ意識してみましょう。

生活を成り立たせる3年間の目標

例えば、1人5,000円の治療費だと、一日5人診れば、一日の売り上げは25,000円。

週5日稼働、月20日働いたとしたら、2万5千円×20日=50万円の月収です。

 

月のランニングコストが15~20万としたら、毎月の純利益は30万~35万円ですよね。

 

そして同じ患者様が毎日来てくれるわけじゃないから、

大体が2週間に一回のペースで来院するとして

 

1日に5人、一週間で5人×5日=25人が来院。

それが2週間分だと25人×2で50人。

 

つまり2週間に1回のペースで来院して下さる患者様が50人いれば、最低月収は保たれます。

もし1日6人診れるようになると、同じように計算すると2週間で60人、月の売り上げは60万、ランニングコスト(15~20万)を引いた純利益は40万~45万円です。

 

コンスタントに2週間に1回の患者様が1日に5~6人来て下されば、最低でも30万~45万円の給料になる。

そこにプラスして新患さんが週に2,3人来てくれると、初診料が8000円だとすれば2~3万円×4週分で8~12万円がプラスされます。

 

ですから月の純利益は、38万~57万円位に計算上はなるんです。

 

生活を成り立たせるための目安・目標は、2週間に1回来院して下さる患者様を50人、3年以内に作ること。

3年間は36か月。毎月2人、コアなファンができると3年間で72人です。

 

開業当初は実力不足で、新患さんのリピートを取れないこともあると思うけど、月2人が新しいファンになってくれれば大丈夫。

起業して3年間は辛抱の時

起業間もない頃は実力が伴わないんで、思ったようにファンが増えないかもしれませんが、これは仕方ない…。

だからこの3年間のうちに実践で自分を鍛え上げ、3年後には安定している事を目指す。

 

仮に丸3年赤字でも耐えうる資金は300万と言われていますが、その位を準備資金として取って置き、まずは3年間を乗り切っていくことが現実的な目標かもしれません。

 

起業して3年で飯が食えるようになる。

これが普通の事です。

 

開業してすぐに儲かるなんてことはありませんよ。

患者様が自分を信頼し、頼りにしてくれるようになるには、地道に地域で実績を積んでいくしかありませんから。

 

一人一人に丁寧に、誠心誠意尽くしていく。これしかないです。

 

でも、一旦信頼してもらえると、その家族、友人と患者様の輪が広がっていきます。

そして臨界点に達すると一気に流れが来て、急に忙しくなるんです。

 

最初はポツポツしか来なくて不安だと思いますが、その時こそ心を強く持って、日々爪を研ぎ、実力を養うんです。

 

治療も、経営も、人間力も、毎日が勉強です。

でも意外と3年間くらいの余裕を持って計画を立てていると、1年位で形になったりします(私がそうでした)。

 

1年で何とかしようと最初から考えると、結構精神的にきつくなるはずなので

「3年後に形になってれば良いんだ」って言い聞かせ、内容の濃い3年間を過ごしましょう

不安な時代を乗り切るのに必要なのが『信念』

自分は何の為に開業したのか?

お金のために開業しただけなのならば、きっとこの3年間は精神的にとても苦しい思いをするかも。

 

でも「自分の治療、自分の学んできたことが、たった一人だとしても患者様の役に立つのなら儲からなくても構わない」くらいの高い精神、気位があればぶれずに淡々と実力を養えるはず。

そんな風に思えるようになるにもやはり、日々心を鍛える事が必要なんですね。

 

普通、誰でも生活があるし、自分が一番かわいいし、そんな自己犠牲的な精神にはなれなくて当然です。

だからこそ、お金だけに価値を見出さない、自分の使命に生きるような精神を意図的に作り上げ、鍛えないと、

「開業してすぐに儲からない、こんなんじゃ開業しなきゃよかった」

なんて愚痴愚痴した気持ちに押しつぶされてしまうかも。

 

世の中には、お金のためじゃなく、困った人のために単身アフリカに渡って、学校を作るような崇高な人もいます。

そこまで崇高な精神を持つのはなかなか難しいけど、消防士さんが火事の現場で自己を顧みず、職務を全うするのと同じように医療従事者として痛みを抱える患者様のためなら、自分の事はさて置いて、患者様に全力を尽くす。その位の精神性は持っていたいですよね。

 

お金の事は考えれば考える程不安になると思います。

考えると不安になることは考えない。これも大切なこと。

 

だから『1日5人診療できるようになろう。そうすれば何とかなるんだ』くらいざっくり考え、日々、お金よりも治療技術、知識の向上に目を向けて下さい。

 

間違っても「もっとうまく宣伝すれば患者さん来てくれるんじゃないか?のぼりでも立てようかな?」なんて方向に行ってはダメです。

マッサージ店ならいざ知らず、病院、医療機関としての治療院を目指すなら、患者様の口コミ以外ありません。

 

嘘なく本物を目指し、ゆっくりで良いから着実な成果を積んでいきましょう。

【ローマは一日して成らず(大事業は長年の努力なしに成し遂げることはできない)】です。

 

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【投稿者の経歴】

糸日谷 哲章 【イトヒヤ テッショウ】

保健医療学修士/理学療法士/柔道整復師/
シン・インテグレーション認定施術者

運動学的観点から痛みの発生原因を追求し、難治性疼痛に特化した治療を行う

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