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徒手で取れる or 取れない痺れの特徴|『上肢の痺れ/痛み』根治攻略プレセミナー①

「手や腕が痺れてるんです」って患者さんに言われると、何となく漠然と

首からきているんじゃないか?
脳が原因?とかって考えて、

治せないイメージのまま治療に入るから、どこか気持ちが治療する前から負けちゃってることってありませんか?

確かに首や脳からくる痺れはあるし、それを徒手で治すのは難しんだけど、痺れの中には徒手療法がとっても有効、というか徒手でしか取れない痺れってのもあるんです。

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初回問診で痺れの原因にアタリをつけよう

まず問診・検査の目的なんですけど、ズバリ『徒手で治せる痺れなのか or 治せない痺れなのか?』を大まかに区別するために行います。

「これは徒手じゃ無理」ってタイプの痺れに治療時間を割くことは、患者さんにとって大きなマイナスだから、治療前にトップダウンで検査し、徒手的アプローチする意味がある痺れなのかをスクリーニングするんです。

で、「このタイプの痺れなら徒手でイケそうだ」と判断できた場合にのみ、治療を行っていきます。

 

 

実際の問診では、原因を以下1~6に、ある程度大別し、それぞれの特徴がないか質問していきます。

  1. 頚椎の問題(神経根性の痺れ)
  2. 胸郭出口症候群
  3. トンネル症候群(肘部管、ギヨン管、円回内筋、手根管、回外筋synd)
  4. 中枢神経疾患
  5. 前腕コンパートメント症候群
  6. DM(糖尿病)

で、可能性の高い疾患にアタリをつけます。

 

 

例えば、患者さんの痺れてる部位が部分的だとしたら1.頚椎の問題や2.胸郭出口症候群や3.トンネル症候群も疑わしいけど、

頚椎由来なら首の動きに伴い痺れの増減があるかもだし、トンネル症候群なら腕を過剰に使うエピソードがあるかもだし、胸郭出口なら痺れ+冷感もあるだろう…

なんて感じで問診していくんです。

 

 

でも経験や慣れがないと余計分からなくなっちゃうかもしれないので、

私のセミナー受講者さんには『上肢の痺れ診断チャート』っていう、19の質問をまとめたチェックシートをあげ、それを見ながら問診をかけるよう指導しています。

 

徒手で取れる/取れない痺れの特徴とは

「24時間365日痺れています」みたいな痺れを徒手で取るのは、きっとかなり厳しいと思う…。

でも痺れが明け方だけとか、お風呂に入ると楽になるとか、1日の中で痺れの強さに変動があったり、特に痺れていない瞬間があるタイプならば徒手で取れる可能性はかなりあるんです。

 

 

ですから初回問診で私が必ず患者さんにする質問は、

「一日の中で痺れが0になる瞬間がありますか

で、もしあるなら、どんな時に0になるのか詳しく聞き出し、治療アプローチのヒントにします。

 

 

逆に「0になることがない」って言われたら、「徒手的アプローチでは、もしかしたら今より少しは楽にできるかもだけど、スッキリ根治は難しそうです」と先に伝えます(で、治療時間を痺れ以外の治療に多く割いて、患者さんにプラスを出すんです)

 

 

さらにこれが一番大切なんだけど…

徒手で取れる痺れなら必ず検査で痺れが再現できるはずなんです!!

 

 

再現痺れって言うんですけど、神経絞扼部位を指で押して、患者さんの日頃の痺れが再現できるかを検査し、再現出来たのならばまず間違いなくその痺れは治せる。

 

基本的に筋・軟部組織の硬化による神経絞扼障害しか徒手療法で結果が出せないので、もし再現痺れが出せないようなら、徒手的アプローチではたいした効果を出せないかも…。

 

 

痺れは治療後、その場ですぐに消えるもんじゃない!?

正座していて足が痺れた場合、正座をやめ神経の圧迫が取れると当然、痺れは消えます。

でも足を崩した瞬間に痺れが無くなるわけじゃなく、血流再開と共に一旦ブワァーッと痺れが増してから、徐々に痺れは消えていきますよね?

 

 

つまり痺れは、治療後直ちに改善・減少するわけではなく、逆に痺れが一旦増す期間を経て、消えていくんです。

血流が再開し、神経に血液が行き届き、神経の栄養状態が回復するまでに少し時間がかかるのですね。

 

 

特に長期間、絞扼されていた神経線維は痩せているので、徒手療法で絞扼部位が解放され、血流が入ってきても、まだまだ神経が痩せているから、正常化するまでにどうしてもタイムラグがあるんですよ。

この辺が治療していてちょこっとだけ難しいとこなんです。

 

 

というのも痛みの訴えならば、その場で痛みのでる動きをしてもらい、治療後に消えてるのかどうかすぐに確認できるんだけど、痺れは治療があっていたのかどうかの効果判定がその場で難しく、

なんなら治療後に「痺れが増した」って言われることもあるから、経験や知識がないとブレそうになるはず。

 

 

でも正座の痺れが治るプロセスを知っていれば、動揺することなく、「それが治る前の正常な反応です」的な説明が出来るはず。

だから、大切なのは治療前にどれだけ絞扼部位に当りを付けれるかってのが勝負の分かれ目で、

ちゃんと再現痺れが出せた部位にアプローチ出来ているなら、痺れは必ず次第に改善していきます。

 

だから事前に『よくある神経絞扼部位』を知っていることが結果を出す上で重要で、それを知っている治療者は俄然、強いんです。

追々、絞扼部位についてはブログか『臨つく』で詳しい解説をしますのでお楽しみに!!

 

特別企画:基礎から学ぶ『上肢の痺れ』プレミア公開

 

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【投稿者の経歴】

糸日谷 哲章 【イトヒヤ テッショウ】

保健医療学修士/理学療法士/柔道整復師/
シン・インテグレーション認定施術者

運動学的観点から痛みの発生原因を追求し、難治性疼痛に特化した治療を行う

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