1. HOME
  2. ブログ
  3. 1.私も開業前はとっても不安でした

1.私も開業前はとっても不安でした

独立開業に踏み切る時って誰でも不安だと思います

こんにちは。糸日谷です。

やったことのない店舗選び、HP制作、治療院の看板作り、機材選び、宣伝の仕方、開業資金集め…。

私も開業前はとっても不安でした。

 

 

開業して上手くいくのか自信が持てなくて。

何が不安って、病院勤めしていれば安いながらも一応の収入は得られる。

それが開業したら分からなくなる。生活は成り立つのかって思いが一番強かったなぁ。

 

 

私の職場は東京・神奈川でしたが、柔整の資格取得をきっかけに地元千葉にもどることになっていました(長男なので漠然といつかは実家に帰り、開業するなら地元の千葉なのかなぁなんて考えていて…)。

 

 

だから開業するにしても、今まで担当していた患者様に来ていただく事も出来ず…。

全くの新参者が新しい土地で0からの開業となってしまうのです。

 

 

それも不安だったし、国家試験の疲れもあったので、一旦、実家近くの病院に就職して、しばらくは地元の患者様に自分を知ってもらい、開業に向けた基盤作りをしようと考えていました。

 

 

年齢はその時、いくつだったっけ?そう、38歳。アラフォーで再就職活動(汗)。

 

 

でも地元で求人募集を出している総合病院に履歴書を送り、面接のお願いをしたところ、後日、電話で呆気なく断られてしまって…(T_T)。

断りの理由は、はっきりとは言われず…。きっと、PTで柔整の資格もあるオジサンは、なんか扱うのが大変そうと思われたのかなぁ…。

 

 

うーむ、参った…。違う病院を探そうかと迷っていたところ、子供の頃から私をよく知る父の友人で、自営業の社長さん(自分にとっては親父のような存在)から喝を入れらました。

背中を押してくれた社長さんからの言葉

「お前は何を恐れているんだ?もう後は実践でやるしかないところまできてるじゃないか?

今ある不安は開業するまでは消えないよ。

どんなに準備しても安心した心境で開業なんてことは絶対にない。

小さくても良いから一歩踏み出せば、必ず次の具体的なテーマが見えてくる。

今、開業前にどんなにテーマを想定して準備しても、それは妄想にすぎないよ。

そうやって無駄に『まだあれが足りない、これが足りない』と準備に時間を使って、今、開業せず再就職したら、きっとお前は一生、開業しないだろう。

一歩踏み出すまで、その不安は決して消えない。

踏み出しさえすれば不安どころじゃなくなる。

次々やらなきゃならないことが出てくるから」

 

 

確かにその通りでした。

動き出してしまえば忙しすぎて、不安なんて言ってられませんでした(笑)

 

 

毎日が新しいことだらけで。でもとてもワクワクと充実した楽しい時間でした。

例えるなら新居に引っ越してきたときのよう(ちょっと違うか?)

 

 

あれも買わなきゃ、これを準備しなきゃなんてやっていると一日があっという間で。

 

 

開業前、自分でも何がそんなに不安だったんだろうと自問してみると、要は開業したことが無いから開業ってことが『未知』で、その『未知さ』が恐怖になっていて。でもいざ開業してみると『未知』が『既知』になって。そうしたらもう不安も恐怖も消えていました。

自分が信じていた(信じようとしていた)『安定』っていったいなんなんだろう?

サラリーマンという生活は本当に『安定』しているのだろうか?

安定していてほしいという願いから安定という言葉の幻想に囚われてはいないだろうか?

そもそも生きていれば色々な事が起こる。誰しもが病気になるかもしれないし、何か災害に遭うかもしれない…。

そういう事実を真剣に考えると、生きること自体が実は不安定で不確かなことだってことは誰もが分かっているはずなのに…。

 

 

でもそんな事実に目を向けると生きるのが怖くなるから、人は『安定がある』という幻想を作り出し、未知への恐怖を和らげ日々、生活している。

でももしかして今日、自分の命か終わるかもしれない…。

 

 

安定が無くなるのが恐くて開業を恐れていたけど、『そもそもが安定なんてないんだ』って事実を受け入れたら開業することへの恐怖がフッと和らぎました。

 

 

生きること自体が不安定なんだから、不安定が当たり前。

安定がそもそも不自然な幻想なんだって事実を丸ごと自分の人生に受け入れる。それがお釈迦様が言う『無常』という言葉の意味なのかもしれません。

もし開業していなかったら…?

病院勤務時代、楽しい時間もありましたけど、開業した今よりずっとずっと精神的に苦しくてピリピリ、ある意味ずっと『不安定』でした。

 

 

ご高齢の患者さんにきつく当たる同業PTの横で、見て見ぬふりをして、それでもモヤモヤして、でもそれが先輩だったりするとやっぱり何も言わない自分がいて…。

痛みに深刻に苦しむ患者様の横で、昨日見たテレビの話でケラケラ盛り上がっている医療人スタッフがいる、そんな環境で働く時間が苦痛で…。

 

PT同士の派閥や軋轢に巻き込まれるのもしんどかったし、病院勤務時代は精神的にとっても苦しかったなぁ。

今もし開業もせず、あのまま病院組織に属したサラリーマン生活を続けていたら自分はどうなっていたんだろう…。

想像するとゾッとします。

きっと精神的にかなりまいっていたんじゃないかな。

リハビリの仕事を辞めていたかもしれません。

それかとても嫌な人間になって腐りながら生活のために仕事を続けていたかも…。

 

 

開業していなければ、今、日々感じている『しっかり自分で生きている』という爽やかな実感や、私の治療院にいらして下さる患者様への心から“ありがたい”という感謝の気持ち、一日の終わりに達成感とともに飲むビールのうまさなんかを感じられていなかったんだよなぁ。

 

 

開業して生きるということは日々、技術的にも人間的にも否応なしに成長が求められますが、それが日々嬉しいし、やりがいがある。

今抱く悩みと言えば、病院時代とは全然質が違います。

 

 

病院時代は人間関係の悩み、『どうしたらもっとあの同業PTを許せるか、仲良く、気にせず働けるか』的なことが主でしたが、今は『どうやったらもっと患者様を良く治せるか?もっと良い治療法はないか?』といった事をいつも考えています(妻と二人で治療院をやっているから人間関係の悩みは一切ありません。ただただ純粋に患者様の事だけを考えられています)。

 

開業して以来ずっと、病院勤務時代には決して味わうことがなかった“生きている手応え”があります。

 

 

『安定』した生活…。

自分の命をどう使うのか?

そんなことを深く考えると開業への勇気となりますよ!!

いざ開業し、動き出しちゃえば意外と何とかなるものです。

 

 

不安になるのは、仕方ないけど、それを乗り越え、一歩踏み出せばワクワクする日々がありますよ。

挑戦する価値は絶対にありますから。

 

この記事が気に入ったら
いいね ! をお願いします

Twitter で

関連記事

ブログ更新お知らせメール登録‼

【投稿者の経歴】

糸日谷 哲章 【イトヒヤ テッショウ】

保健医療学修士/理学療法士/柔道整復師/
シン・インテグレーション認定施術者

運動学的観点から痛みの発生原因を追求し、難治性疼痛に特化した治療を行う

≫詳しいプロフィールはこちら

いとひや整骨院

所在地:千葉県千葉市緑区おゆみ野南6-15-6
℡:043-309-6288
ホームページ:https://itohiya.com/